習得重要度A司法権の限界の中でも、似通っている自律権と自由裁量だが、その違いには注力しておきたい。


解釈上の司法の限界ですが、ここではちょっと似ている2つの
類型についてお話しましょう。

自律権

自律権とは、懲罰や議事手続など、国会や各議院の内部事項については
自主的に決定できる権能です。ご覧の通り、立法権についてのお話ですが、
55条の議員の資格争訟裁判規定の延長と考えればいいでしょう。

こちらは明文ありませんからね、だから、解釈上の司法権の限界、
ということです。


両院において議決を経たものとされ適法な手続によって公布されている法律について裁判所は両院の自主性をすべく同法制定の議事手続に関する~事実を審理して有効無効を判断すべきでない

警察法改正無効事件

自由裁量行為

自由裁量とは、行政府なりが法を行使する際、その処分につき、
一定の範囲内であれば自由な判断や行為が認められることです。

まあどんなことでもいいのですが、例えば、災害に際し、各都
道府県知事が自衛隊の要請を判断するとしましょう。もちろん、
これは法律(条例)に基づいての行為ですが、この決定については、
裁量権のある者(この場合は各都道府県知事です)には自由な
裁量権が認められています。

処分にはある程度の幅を持たせているのですね。

自由裁量と司法権の限界

その自由裁量については司法判断は適さないと解釈されています。
ただし、この自由裁量にしても、何でもかんでも自由にして
良いというわけではありません。

それはそうですよね、そんなの許したら、裁量権者の資質によって
はとんでもないことになります。そこは裁量権の逸脱・濫用があれ
ば、司法審査は及ぶということになります。

自律権と自由裁量の違い

ご覧のように、自立権と自由裁量はちょっと似ているんですね。
パッとでは区別が付きにくい。

このへんは、自由裁量には「幅」があるものと覚えていただければ
良いのだと思います。ソレは自律権にはないものなのですね。

自由裁量はそのへん弾力的ではあります。もちろん、そこを逸脱、
あるいは裁量権の濫用は司法権が及ばないとはしません。