こういう知識が試験に出るということはあまりないと思うが、人権が時代とともに多様化し相対化しているという問題意識は必要と思われる。
人権とはもともと当時の西洋の国民が、国家から不当な干渉を脱却するために勝ち取っていったことから始まっています。「フランス革命」なんかはそういった運動だったと、一応はされています(実際は違っているそうですけどね)。
これは、国家に対して「私達に干渉しないでほしい」という自由を求める人権「自由権」の獲得だったとされています。
時代とともに人権の多様化
この自由権を獲得していけば、資本主義が発達していきます。国民が稼いでいくことを国家が必要以上に干渉しないのだから、当然の帰結です。
こうなると、国民生活の中に「弱者」と言われるような人が出てきます。貧富の差が発生してくるわけですね。こうした弱者救済のため、国家が積極的に国民生活に介入する必要が出てきました。
以前は「干渉してくれるな」と言っていたのに、時代が変われば「干渉してくれ」という。国民は矛盾しているな、思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、この二つの人権は、性質が違うものなんですよね。
時代とともに世の中が変わっていけば、問題も出てくるもの。そういうものなんですよね。
この「干渉してくれ」と言う人権は「社会権」といいますが、このように、社会が変化・発展していけばその分人権保障も多様化していきます。
ここではその人権について、その性質毎に分類していきたいと思います。現代社会では「社会権」と言うものの比重が大変大きくなっていますが、結局のところ、「自由権」がベースにあるということは覚えておいてください。
同じ人権でも多様化している
また、今日ではこの分類は絶対的なものではなく、相対的なものであり、
複数の性質を持った人権もあります。
例えば、プライバシー権という人権があります。これは、憲法13条から派生している、条文には規定されていない人権ですが、このプライバシー権は、2つの側面があるとされているのですね。
こういう人権については、試験では頻繁に聞かれてきますので、しっかり理解しておくことが大切です。
具体的には、各規定のところでお話していきますので、ここでは、「そういうもんなんだ」と頭に留めて頂く程度で結構です。
それでは、こちらのページで人権を分類してみましょう。
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